2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

平凡が浮かび上がる場所で

ウツセミの図録を買い求める 真夏の給水所 溶けた時間がハーブティーを 飲んでいる 記憶は君のからだに記録され カワセミたちに 創造の世はいかに苦しいかを 教えられた

あの時もキリン

「ありったけの米をつめろ」 米屋にキリンが来る 浮世の昼は時間がすすむのが 連載漫画の展開くらい遅い 「退屈がオクラのように緑だ」 下町のスフィンクスが あなたに人生について質問する あなたには答えるちからが 足りなくて 「給水所はどちらですか?」…

そのえらそうぶったシナプスに俺らは(66現代詩プロジェクト旗揚げイベント朗読テキスト)

出会いは単純明快なドキュンです 「ウシジマ、てめえ比喩だけは使うんじゃねぇ」 配管工事をやっているうちに 配管こわしたくなるのが俺らだから あはははは そのえらそうぶったシナプスに俺らは もう戻れない銀河の孤独を刷り込んでゆく 「おう、あるがまま…

夕立ち前の部屋での愛撫

「澄む」ということばは ことば以前に存在したから あなたの瞳は今澄んでいる

以下はどこかに書いておきます

君の「どーの」の かわいすぎる耳たぶをなめて 不思議な町で唇が腫れ上がる 君の「あーの」の 皮膚の下で見る夢は 万華鏡の波打ち際に 君の「こーの」の スタンプをこころ全体に押して 接着する部分は全て恋のために 君の「そーの」の ひたすらに機関車は愛…

旧式

旧式の世界に軽く 「さよなら」を伝えて 沈黙の山を登るあなたに 澄み切ったわたしを託す 正直に全てを話す時の 口の動きが 息が出来るほど鮮やかだった ひとのいない真夏に はだかの鳥たちが つぶれない愛を呟く あなたとわたしは 「在」という記号を 今こ…