軽蔑

犬が入った袋に
ちいさい人間が
粗末な札を持って
生きていた


死んだ人間のために
詩をひとつ書いて
貨幣に交換すると
ファミレスで贅沢をした


ちいさい人間は
成長できず
硬貨よりちいさい自分を
手軽に憎んだ


殴られて
ある日
気付くと死んでいた
詩はまだ書かれていない